作用機序
シムジア®の作用機序
シムジア®(セルトリズマブ ペゴル(遺伝子組換え))は、ヒトTNFαに対して強力な結合親和性を示し1)、その生物活性を選択的かつ強力に中和するとともに1)、単球からの炎症性サイトカインの産生を抑制します2)。
シムジア®は、Fc領域を持たないことより、免疫担当細胞に対して補体依存性細胞傷害(CDC)作用、抗体依存性細胞傷害(ADCC)作用を生じず3)、また、膜結合型TNFαとの結合後の細胞内情報伝達様式より、アポトーシス誘発などの細胞傷害を生じないことが示唆されています4,5)。
なお、PEGを結合させたことで、たん白分解を受けにくく、作用の持続が期待できるとともに、炎症部位に集積しやすい可能性が示唆されています6)。
- 1)
- 承認時評価資料:TNFαに対する結合親和性及び中和作用(DIR120184)(CZP-12081)
- 2)
- 承認時評価資料:サイトカイン産生に対する抑制作用(DIR120185)(CZP-12082)
- 3)
- 承認時評価資料:補体依存性細胞傷害及び抗体依存性細胞傷害の評価(DIR120186)(CZP-12083)
- 4)
- 承認時評価資料:ヒト末梢血由来リンパ球及び単球におけるアポトーシス誘発作用(DIR120187)(CZP-12084)
- 5)
- Nesbitt A. et al.: Inflamm Bowel Dis. 13: 1323-1332, 2007(CIM-00074)
本論文の研究資金はUCB Pharmaから提供を受けたものである。
- 6)
- Palframan R. et al.: J Immunol Methods. 348: 36-41, 2009(CIM-00022)
本論文の研究資金はUCB Pharmaから提供を受けたものである。