cimzia(シムジア)

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ユーシービージャパン株式会社 アステラス製薬

シムジアご使用の前に[1]

投与対象となる患者

【効能・効果】
関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)

<効能・効果に関連する使用上の注意>
1. 本剤の適用は、原則として既存治療で効果不十分な関節リウマチ患者に限定すること。ただし、関節の構造的損傷の進展リスクが高いと推測される患者に対しては、抗リウマチ薬による治療歴がない場合でも使用できるが、最新のガイドライン等を参照した上で、患者の状態を評価し、本剤の使用の必要性を慎重に判断すること。
2. 本剤とアバタセプト(遺伝子組換え)の併用は行わないこと。

投与禁忌となる患者

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
1. 重篤な感染症(敗血症等)の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
2. 活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
4. 脱髄疾患(多発性硬化症等)及びその既往歴のある患者[症状の再燃及び悪化のおそれがある。]
5. うっ血性心不全の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
1.
敗血症等の症状を悪化させるおそれがあるため、本剤を投与しないでください。
2.
活動性結核の症状を悪化させるおそれがあるため、本剤を投与しないでください。
3.
一般的な留意事項として記載しました。本剤の成分に対して過敏症のある患者においては、本剤の投与によりアレルギー反応及びアナフィラキシー反応を含む潜在的なリスクをもたらす可能性があるため、本剤を投与しないでください。
4.
脱髄疾患の症状の再燃や悪化のおそれがあるため、本剤を投与しないでください。
5.
本剤を含む抗TNF製剤の投与により、うっ血性心不全の悪化が認められています。現時点では本剤でのうっ血性心不全患者を対象とした臨床試験は行われておりませんが、類薬の記載も考慮し、うっ血性心不全患者は禁忌としました。

慎重に投与する必要のある患者

【慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)】
1. 感染症の患者又は感染症が疑われる患者[本剤は免疫反応を減弱する作用を有し、正常な免疫応答に影響を与える可能性があるので、適切な処置と十分な観察が必要である。]
2. 結核の既感染者(特に結核の既往歴のある患者及び胸部X線上結核治癒所見のある患者)[結核を活動化させるおそれがあるので、胸部X線検査等を定期的に行うなど、結核症状の発現に十分注意すること。]
3. 脱髄疾患が疑われる徴候を有する患者及び家族歴のある患者[脱髄疾患発現のおそれがあるため、適宜画像診断等の検査を実施し、十分注意すること。]
4. 重篤な血液疾患(汎血球減少、再生不良性貧血等)の患者又はその既往歴のある患者[血液疾患が悪化するおそれがある。]
5. 間質性肺炎の既往歴のある患者[間質性肺炎が増悪又は再発することがある。]
6. 高齢者
1.
本剤がTNFα(腫瘍壊死因子α)を抑制することにより、宿主の防御機構に影響を与える可能性があることから、既存の感染症を増悪、顕在化させるおそれがあります。これら感染症の患者(疑い例を含む)に対しては十分な観察を行いながら慎重に投与を行ってください。
なお、重篤な感染症の患者への投与は禁忌となっています。
2.
本剤がTNFα(腫瘍壊死因子α)を抑制することにより、宿主の防御機構に影響を与える可能性があり、臨床試験及び海外市販後報告において感染症の発現が報告されています。また、海外市販後報告において結核の発現が報告されておりますので、既感染者に対する注意喚起として設定しています。結核の既感染者に対して本剤を投与する場合には、結核を再燃させるおそれがありますので、定期的な胸部X線検査等を実施し、結核の発症に注意しながら慎重に投与を行ってください。異常が認められた場合は本剤を中止し適切な処置を行ってください。なお、活動性結核の患者への投与は禁忌となっています。
3.
本剤を含む抗TNF製剤の海外の臨床試験及び海外市販後報告において、脱髄疾患(多発性硬化症を含む)の臨床症状・画像診断上の発現もしくは悪化が報告されています。そのため、脱髄疾患の疑いのある患者や家族歴のある患者に対しては、適宜画像診断等の検査を実施し、リスクベネフィットの評価の上、慎重に投与し、脱髄疾患に対して十分な観察を継続してください。
なお、脱髄疾患(多発性硬化症等)及びその既往歴のある患者への投与は禁忌となっています。
4.
本剤を含む抗TNF製剤で、汎血球減少、再生不良性貧血等を含む重篤な血液疾患が報告されています。重篤な血液疾患の患者やその既往歴のある患者に対しては、慎重に投与を行ってください。
5.
本剤を含む抗TNF製剤を既存の間質性肺炎患者に投与した場合、間質性肺炎が増悪又は再発するおそれがあります。間質性肺炎の既往歴のある患者に対しては、定期的に問診を行うなど、十分な観察を行いながら慎重に投与してください。
6.
国内臨床試験では、高齢者(65歳以上)について十分検討されておりません。一般に高齢者では、生理機能(免疫機能等)の低下に伴い、副作用が発現しやすくなることが考えられます。患者の状態を十分に観察し、慎重に投与してください。

その他の注意の必要な患者

B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、
かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)
本剤を含む抗TNF製剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)において、B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されています。本剤投与前に感染の有無の検査を行ってください。
また、B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者に本剤を投与する場合は、定期的に肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行い、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状に注意してください。
ワクチン接種を検討している患者
本剤投与中の生ワクチン接種による二次感染に関するデータは得られていませんが、本剤投与が宿主の防御機構に影響を与える可能性がありますので、生ワクチンによる二次感染を予防するため、接種は避けてください。
妊婦、産婦、授乳婦等
妊娠中の投与に関する安全性は確立していませんが、妊娠中に本剤を投与した患者において、臍帯血及び出生児血中への移行が認められました1)
関節リウマチ又はクローン病等の妊娠後期の妊婦16例に本剤200mgを2週間隔又は400mgを4週間隔で反復投与したところ、分娩時の血漿中濃度は母親で4.96~49.4μg/mL、臍帯血で定量下限(0.032μg/mL)未満~ 0.048μg/mLでした。また、新生児の出生時の血漿中濃度は、15例中13例で定量下限未満及び1例で0.0422μg/ mL(新生児/母親比:0.09%)、1例で0.485μg/mL(新生児/母親比:4.49%)でした。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。
なお、本剤のヒト乳汁への移行が報告されています2)
関節リウマチ又はクローン病等の授乳婦17例に本剤200mgを2週間隔又は400mgを4週間隔で反復投与したところ、投与前及び投与2~14日(4週間隔では28日)後に測定した母乳中濃度は定量下限(0.032μg/mL)未満~0.0758μg/mLでした。乳児の平均母乳摂取量を150mL/kg/日と仮定すると、乳児の平均1日摂取量は0~0.0104mg/kg/日、母親の投与量に対する乳児の摂取量の比は0.04~0.30%と推定されました。
授乳婦に対しては、治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討してください。
1)
Mariette X. et al.: Ann Rheum Dis. 77: 228-233, 2018(CIM-00650)
2)
Clowse MEB. et al.: Ann Rheum Dis. 76: 1890-1896, 2017(CIM-00598)
小児等
小児等を対象とした臨床試験を実施しておらず、安全性は確立していません。
自己投与の適用
本剤は最低1ヵ月以上通院治療を受け、患者が希望した上で十分教育訓練を行った後、主治医による判定で、ある一定の基準を満たし、患者自らが注射できると認めた場合には自己投与(自己注射)することが可能です。

シムジア製品添付文書における自己注射に関する記載

【警告】
4. 関節リウマチ患者では、本剤の治療を行う前に、少なくとも1剤の抗リウマチ薬等の使用を十分勘案すること。また、本剤についての十分な知識と関節リウマチ治療の経験をもつ医師が使用すること。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1. 本剤の投与開始にあたっては、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を行うこと。本剤による治療開始後、医師により適用が妥当と判断された患者については、自己投与も可能である。
【使用上の注意】
2. 重要な基本的注意
(10)自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施したのち、本剤投与による危険性と対処法について患者が理解し、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、適用後、感染症等本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、直ちに自己投与を中止させ、医師の管理下で慎重に観察するなど適切な処置を行うこと。